歴史的建造物と桜の共演が作り出す和情緒あふれる景観美。いつ訪れても四季折々の美しい表情を見せてくれる京都ですが、古都の街並みが淡く優しいピンク色に染まる桜の季節もまた格別です。今回は、美しい桜を楽しめる、京都のおすすめお花見スポットをご紹介していきます。(2019年3月現在の情報です)
嵐山
古くから桜の名所として親しまれてきた景勝地「嵐山」。春にはソメイヨシノやヤマザクラなど約1500本の桜で山肌がピンク色に染まり、渡月橋から眺める景色はまるで絵画のような美しさです。また、嵐山地区にある世界遺産「天龍寺」には約200本の桜が植えられており、美しい景観を作り出しています。
住所:京都府京都市右京区(京福電鉄「嵐山駅」など)
営業時間:散策自由
蹴上インクライン
南禅寺の近くに位置する「蹴上インクライン」は、かつて船を運ぶのに使われていた傾斜鉄道跡。全長約582メートルにわたって続く線路沿いにはソメイヨシノ約90本が植えられていて、満開の桜を眺めながら線路内を散策することができます。廃線と桜並木という珍しい組合せは、鉄道マニアでなくとも一見の価値ありです。
住所:京都市左京区南禅寺福地町(地下鉄「蹴上駅」より徒歩約3分)
営業時間:散策自由
醍醐寺
平安時代前期に創設された世界遺産「醍醐寺」は、シダレザクラ、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、八重桜など異なる種類の桜を長く楽しむことができる桜の名所です。かつて豊臣秀吉が派手に執り行ったと言われている「醍醐の花見」でも知られていて、毎年4月の第2日曜日には「豊太閤花見行列」が開催されます。
住所:京都市伏見区醍醐東大路町22(地下鉄東西線「醍醐駅」より徒歩10分)
営業時間:9:00~17:00(12月第1日曜から2月迄は9:00~16:30)
哲学の道
「銀閣寺」を通る疎水に沿って約2キロメートル続く「哲学の道」。明治時代の哲学者である西田幾多郎をはじめ文人が歩いた道として知られ、京都屈指の散策スポットとしても人気です。毎年4月上旬にはおよそ500本の桜が満開を迎え、美しいピンク色のトンネルの下を歩くことができます。
住所:左京区若王子橋から浄土寺橋(京都市バス「銀閣寺前バス停」から徒歩約2分)
営業時間:散策自由
仁和寺
京都に数あるお花見スポットのなかでも、遅咲きの桜を楽しむことができるのが、世界遺産の「仁和寺」です。境内にはシダレザクラなどが植えられていて、中門西側一帯を彩る遅咲きの「御室桜」は「日本のさくら名所100選」にも選ばれているほどの美しさ。樹高の低い御室桜の間からは境内の五重塔を見ることができ、フォトジェニックな景色を作り上げています。
住所:京都市右京区御室大内33(京福北野線「御室仁和寺駅」より徒歩5分)
営業時間:9:00~17:00(受付は16:30まで)、12月~2月は9:00~16:30(受付は16:00まで)
円山公園
京都に初めて作られた都市公園として知られている「円山公園」。園内にはおよそ600本以上の桜が植えられていて、古くから桜の名所として京都の人々に愛されてきました。なかでも特に有名なのが、園内中央に植えられているしだれ桜。「祇園の夜桜」の愛称で親しまれていて、その美しさは一見の価値ありです。
住所:京都市東山区円山町(京都市バス「祇園バス停」下車すぐ)
営業時間:散策自由
秋の紅葉と並んで人気の高い京都の桜。期間中は多くの場所でライトアップが行なわれていて、古都の街並みが幻想的な雰囲気に包まれます。京都で桜を見に行くときには、ぜひ上記でご紹介した桜のおすすめスポットを参考にして、計画を立ててみてはいかがでしょうか。